作曲のススメとDTMで歌を作る事について

作曲のススメとDTMで歌を作る事について

DTMで作曲した曲というとどんな曲のイメージが浮かびますか?
貴方が作曲するならどんな曲を作りたいですか?
今回は、「作曲のススメ」とDTMで歌を作曲することについてです。

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・作曲のススメ

 絵でも小説でも音楽でもアマチュアの方の作品を鑑賞するのは楽しいものです。
例えばその作品に、何かクォリティを下げる欠点のような所が有ったとしても、作者の方がそう作られたのなら、その背景にその方の経験なり性格なり嗜好なりこだわりなりの何かがある筈で、それを想像してみるのも興味深く、時には共感できることもあります。

 これが自分の作品ならどうでしょう?
自分自身の感覚を基準に制作するのですから、その過程で、普段あまり意識していない自分の好みの傾向に気づくかもしれませんし、完成した作品に、他人から見れば欠点に見えるところが有ったとしてもそこには自分の何かが反映されている筈です。
それを確認する事には意味があるでしょうし、もしかするとそれは自分にとって大切なものかもしれません。
たとえ思う程上手く出来なくても、やはり自分の作品には愛着と、自身で心惹かれるところが有るものです。

ところで、最近どんな曲を聴いてますか?
以前どんな曲が好きでしたか?
好きな音楽は性格に関連していると言います。
それなら貴方が好きだった曲の履歴は貴方の性格の履歴でもあり、それは今の貴方の中に蓄積しているのではないでしょうか。
作曲して生み出された曲というのはその蓄積を耕して実った作物のようなものです。
それによって貴方の中の蓄積はより豊かで整ったものになるかと思います。

・DTMで作曲するなら…

 好きだった曲の蓄積という話をしましたがそれに関係した、DTMで作曲を始める事を躊躇する理由が有る(昔は有った)のではないかと思います。
その理由というのは、歌ものを聴いている人のほうがインストゥルメンタルの曲を聴いている人よりも多いのではないかということです。
ということは、好きだった曲のほとんどが歌ものである人が多いということになります。
それなら作曲するのも歌ものを作るのが自然ですが、「DTMで歌ものってどうなの?」という話です。
と言うか、私自身が昔DTMに手を出せないでいた、出来る自信とお金の問題以外のもう一つ理由がそれでした。
普段あまり聴かないインストゥルメンタルを作曲するのは歌もの以上に自信を持てず、歌えば音痴の私には自分で歌って録音なんて考えられませんでしたし、もし歌えたとしても、それも何か違う気がしました。

でも、今は歌唱合成ソフト「UTAU」があります。

・UTAUとは

 UTAUというのは音源となる音声ライブラリーを読み込み、貼り付け・ピッチ変更の処理をして歌声を合成するソフトです。つまり、UTAUがあれば好きな音声ライブラリーを読み込ませて、その声で歌を作れる訳です。

 私がUTAUをおすすめする理由は、まずフリーウェア(ドネーションウェア)である事、そして使用可能な音源の数の多さです。
それはもう冗談ではなく、一体どれだけあるのか分からないくらい沢山あります。
しかもそのほとんどが無料で使えます。もちろんクォリティーの高いものも多いです。
私自身がそれまでは手を出しかねていたDTMでの作曲を始めたきっかけも、そういった音源のひとつ「波音リツ」の声を聴き、惚れ込んだからです。
もし貴方も惚れ込めるUTAUの音源に出会えたらDTMで作曲するのは、ますます楽しいものになるでしょう。

 余談ですが、UTAUを使った曲の動画のコメントで「えっ、ボカロなの? 人間みたい!」「ボカロでも人間でもなくUTAUです。」みたいなやり取りがたまに有りますが、ボカロ即ちVOCALOIDというのはヤマハ株式会社の登録商標であり、狭義では同社の開発した歌声合成エンジンです、一般的にはこのエンジンをパッケージに含んだ製品及びそのイメージキャラクターの事なので、UTAUはまた別物ですね。

・DTMで歌を

 DTMで作曲するのに歌ものの方が作曲し易いのではないかと思うのは、先に書いた歌を聴いてる人の方が多いだろうからという以外に、歌ものの方が構造的に分かり易いからというのもあります。つまりボーカルがメインメロディとなって、それを中心に組み立てていき、展開もある程度基本パターンが有るのが作曲としては初心者に向いてると思うのです。

 ただ前回も書いた様に、DTMでの作曲と楽器で弾いてみて作曲するのでは感覚が違うと思います。DTMで作曲するのが、全体を見渡しながら手を掛けていく様な創り上げる楽しみなら、歌ものであっても最後までそれでいきたいと、個人的には思う訳です。
途中までDTMでやってきて、歌だけは自分が前面に出て歌うのは、シュミレーションゲームに無理矢理アクション要素をねじ込んだ様なちぐはぐさと言うか中途半端な感じがするのです。

 別な言い方をすれば、例えば絵を描くなら手先の器用さというか手の動きをコントロールする能力、歌うなら声、といった何らかの身体的能力を要求される趣味も有ります。努力で埋められるとは言え、やはり身体的に向き不向きは有るでしょう。
そういう所が少ない事もDTMの良さだと思います。
(例えに出しましたが絵に関してはそれ以外の要素が大きいと思いますし、どのジャンルに関しても決して身体的能力を要求されるのが良くないと言いたいのではありません。どちらが良いとかでは無く、その魅力の特徴の話とお受け取り下さい。)

 端的に言って、DTMは聴力に大きな障害が無く、PCで打ち込みが出来れば可能で、後要求されるのは多少の感性と根気でしょうか。
感性と言っても趣味でやるのなら、それなりに音楽が好きでやってみたいと思えるだけで十分だと思います。
整えた環境の中で、自分の感性と意志のみで想像力を自由に展開する。その自由さがDTMの魅力であり、作曲したメロディを自分で歌って完成させるのは、その精神性の中に身体性を持ち込む事で、ややもするとその想像力の自由さを損ねる様に思います。

・UTAUで作曲

 まぁそんなややこしい事考えるまでもなく、私のように歌に自信が無ければ自分が歌うのはNGでしょうし、そうでなくとも自分以外の声で作りたい(例えば男性の方が女性ボーカルの曲を作りたいとかいう)事もあるでしょう。
 これが、もし歌の上手い友人が沢山いて、いつでも頼んだ通りに歌ってくれるとかなら話も違うでしょうが、そんな恵まれた環境にいる人は少ないでしょう。
歌唱合成の技術の普及によって、そういった問題が解消される事は大きな意味を持っていると思います。
 しかもUTAUであれば、それが無料で始められます。
なので、当ブログではUTAUを使った歌の作曲を中心としたDTMを解説していく予定です。
DTMにUTAUを加えた作曲環境で自由に歌を作曲できる素晴らしさを是非堪能して頂きたいと思います。

・最後に

 最後までお読み頂きありがとうございました。
長くなって2回に分けましたが、ブログのスタンスとして一応は書いて置きたかった事なので、お付き合い頂いた方には本当に感謝です。
次回から具体的な説明に入ります。まずは、準備編として基本的な事から順番に説明させて頂きます。

DTMで作曲する為に必要なソフトはDAWというアプリケーションです。
この辺が初心者の方を混乱させる要因だと思うのですが、作曲やDTMに必要なソフトについて調べると色々な用語やら種類の違う様々なソフトが入り乱れて訳が分からなくなりがちです。次回にこの辺を少し整理したいと思います。

どうかよろしくお願いします。

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